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外壁塗装はまだするな!最適なタイミングと手遅れになる前のチェックリスト
「そろそろ外壁塗装が必要かな?」と思った時、それが本当に適切なタイミングなのか、立ち止まって色々と情報収集をされている方が本記事を読んでいただいていると思われます。
「外壁塗装はまだするな」という言葉は、決して塗装を先延ばしにすることを推奨するものではありません。みなさんが適切なタイミングを見極め、悪質な業者に騙されないようにすることが、結果的に「住まいを長持ちさせる」ことに繋がると考えているため、本記事では「外壁塗装をするべきか否か」チェックリストを用意しております。 この後、詳しく解説していきますので、ぜひ最後までお読みください。
まとめ
- ・「まだするな」と言われる理由は、「家や塗料の耐用年数に達していない」「季節的要因」「劣化症状がほぼない」など様々な要因がある
- ・外壁塗装を行うのに最適なタイミングは、春や秋の気温や湿度が高すぎない時が良い
- ・外壁塗装を行う際は、必ず複数業者に調査や見積もりを依頼して、説明に矛盾がない業者を選択すると失敗がない
目次
なぜ、外壁塗装はまだするなと言われる?

外壁塗装は決して安い買い物ではありません。そのため、本当に必要なタイミングを見極めることが重要で、「まだするな」と言われるのには、主に以下のような理由が考えられます。
耐用年数:家の築年数や前回の塗装時期をチェック
外壁塗装の耐用年数は、使用されている塗料の種類によって異なります。一般的な塗料の耐用年数を以下に記します。
塗料の種類 | 耐用年数 |
---|---|
アクリル塗料 | 約5~8年 |
ウレタン塗料 | 約7~10年 |
シリコン塗料 | 約10~15年 |
フッ素塗料 | 約15~20年 |
前回の塗装から上記の期間が経過している場合は、外壁塗装を検討する目安になります。新築から一度も外壁塗装を行っていない場合は、築10年を目安に検討しましょう。
季節: 塗装に最適な時期と注意すべき気候条件
外壁塗装は季節によって適切な時期があります。塗料の乾燥や密着に影響するため、最適な季節を選びましょう。
季節 | メリット | デメリット | 塗装のおすすめ時期 |
---|---|---|---|
春 | 気温・湿度が安定 | 花粉 | 〇 |
夏 | 乾燥が速い | 高温多湿、夕立 | △ |
秋 | 気温・湿度が安定 | 台風 | 〇 |
冬 | 低温、雪 | × |
一般的に、春と秋は外壁塗装に最適な季節と言われています。気温と湿度が比較的安定しており、塗料が乾燥しやすく、美しい仕上がりが期待できます。
一方、夏は気温が高く乾燥が速いメリットがある一方、湿度が高く、夕立も多い季節です。塗料の乾燥が速すぎる、雨が降ると塗膜に影響が出る可能性があります。
冬は気温が低く、塗料が乾燥しにくいため、外壁塗装には適していません。積雪地域では、雪の影響で工事ができない場合もあるでしょう。
外壁塗装は、適切な季節を選ぶことで、仕上がりの美しさや耐久性を高めることができます。
劣化症状がない、または軽微
外壁の劣化症状がまだ見られない、あるいは軽微な場合は、外壁塗装を急ぐ必要はありません。 業者によっては、少しでも汚れやひび割れを見つけると「すぐに塗装が必要」と不安を煽ってくる場合もありますが、冷静に判断することが大切です。
例えば、以下のような症状は、まだ外壁塗装を先延ばしにしても問題ないケースが多いです。
劣化症状 | 判断基準 |
---|---|
ひび割れ | ヘアクラックと呼ばれる髪の毛ほどの細さのひび割れの場合 |
チョーキング現象 (白い粉が付着) | 触れてみて、軽く粉が付着する程度であれば、まだ塗膜の防水効果は残っている可能性があります。 |
色あせ | 建物の美観は損なわれますが、機能的にはすぐに問題となることは少ないでしょう。 |
これらの軽微な症状は、定期的なメンテナンスや補修で対応できます。 焦って高額な外壁塗装を行う前に、本当に必要なタイミングなのか、専門家の意見も参考にしながら検討しましょう。
補助金の利用ができる
■補助金の利用ができる 外壁塗装を行う際に、補助金制度を利用できる場合があります。外壁塗装は高額な費用がかかる工事であるため、補助金の有無は検討する上で重要な要素となります。
補助金制度の内容は、自治体や補助金制度によって異なります。
・対象となる工事の種類(断熱塗装、遮熱塗装、省エネ改修など)
・補助金額(工事費用の1/2、上限20万円など)
・申請時期(工事着工前など) などがそれぞれ定められています。
お住まいの地域や住宅の状況によっては、補助金の対象となる可能性があります。補助金制度の利用を検討する場合は、お住まいの自治体や専門機関に相談してみましょう。
ただし、補助金制度は予算に限りがある場合や、申請期間が決められている場合がほとんどです。補助金を活用したい場合は、余裕を持って情報収集を行いましょう。
悪徳業者に急かされている
「今すぐ契約すれば大幅値引き!」「この地域は補助金制度が終わってしまう!」など、お得な言葉で契約を急かす業者には注意が必要です
外壁塗装をしない場合の最悪なケースは?

外壁塗装を長期間放置した場合、最悪のケースは以下の様な深刻な事態に繋がることがあります。
雨漏り発生
塗膜の劣化により防水性が低下し、雨水が外壁材の内部に浸入した結果として、建物の内部にまで水が染み込み、雨漏りを引き起こします。雨漏りは、建物の構造材を腐食させたり、カビの発生を促したりするなど、建物の寿命を著しく縮める原因となります。
構造材の腐食・劣化
次に、外壁材の裏側や柱、梁などの構造材が、雨水や湿気の影響で腐食・劣化します。これにより建物の強度が低下し、地震や台風などの災害時に倒壊する危険性が高まります。
シロアリ被害
地域によりますが、湿気を好むシロアリが、腐食した木材を餌に発生・繁殖して、内部がスカスカになってしまうケースも考えられます。その結果建物の強度を著しく低下させます。
資産価値の低下、修繕費も膨大に
これまで挙げた項目の結果、外壁の劣化は建物の美観を損ない、資産価値を大きく低下させます。資産価値の低下だけでなく、修繕費も膨大になるため、適切なタイミングで塗装による建物の強化はやはり重要と言えるでしょう。
健康被害
景観や金額的なインパクトだけでなく、カビなどの発生により人体への悪影響も少なからずあります。特に、小さなお子さんや高齢者、持病をお持ちの方は本当に注意が必要です。
外壁塗装をした方が良い場合のチェックリスト
それでは、本当に外壁塗装をした方が良い場合は、何を見ればよいのでしょうか。専門家でなくてもわかりやすいチェックリストをまとめているので、ぜひ参考にしてください。当てはまるものがあれば、複数の業者に診断調査だけでも依頼すると安心でしょう。
劣化のサイン
・築年数: 築10年以上経過している
・チョーキング: 壁を触ると白い粉がつく
・色褪せ: 壁の色が薄くなったり、変色している
・ひび割れ: 壁にひび割れ(ヘアクラックとも言い、幅0.3mm未満の細いひび割れ)がある
・塗膜の剥がれ: 壁の塗装が剥がれている部分がある
・カビ・コケ・藻の発生: 壁にカビ、コケ、藻が生えている
・シーリングの劣化: 窓枠や外壁の継ぎ目のシーリングがひび割れたり、剥がれている
・外壁材の劣化: サイディングの反りや浮き、モルタルの剥がれなど
その他
・雨漏り: 室内での雨漏りや、外壁からの水濡れ跡がある
・美観: 外観のイメージチェンジをしたい
悪徳業者の訪問販売や強引な勧誘は要注意

「今ならお得なキャンペーン中」「点検無料」などの甘い言葉で近づいてくる悪徳業者には要注意です。 契約を急がせたり、不明瞭な点があっても強引に話を進めようとする業者は避けましょう。 トラブルに巻き込まれないために、以下の点に注意して業者を見極めることが大切です。
チェック項目 | 内容 |
---|---|
見積書や工程の内容が詳細であるか | 工事内容や工程、使用塗料などが明確に記載されているか確認しましょう。 |
契約書の内容を理解しているか | 口約束ではなく、契約書を取り交わし、内容をしっかり確認しましょう。 |
クーリングオフについて説明があるか | 契約後でも一定期間内であれば無条件で解約できることを説明しているか確認しましょう。 |
会社の連絡先が明確であるか | 会社の所在地、電話番号などが明記されているか確認しましょう。 |
少しでも不審な点を感じたら、契約を急がずに、家族や専門家に相談することが大切です。
外壁塗装をする前に知っておきたいこと
外壁塗装は、適切な業者選びと塗装の知識が重要になります。本記事に何度も登場していますが、複数の業者から相見積もりを取り、比較検討することが大切です。安すぎる価格や訪問販売、飛び込み営業の業者は注意が必要です。会社の所在地や連絡先が明確であるか、実績、保証内容なども確認しましょう。
次に、塗装の知識として、塗料の種類や特徴を1社目の業者に確認を取っておきましょう。塗料には、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系など様々な種類があり、それぞれ耐久性や価格が異なります。最初は混乱してしまいますが、複数社相見積もりを取っていると徐々に要点がわかってきて、正確な業者を見つけるのに必ず役に立つはずです。
適切なタイミングで外壁塗装を行い、住まいを長持ちに
外壁塗装は、ただ見た目を美しく保つためだけのものではありません。住宅の寿命を延ばし、快適な住環境を維持するためにも重要なメンテナンスです。上記のチェックリストを確認して、適切なタイミングで行うことで、結果的に費用を抑え、大きなトラブルを防ぐことにもつながります。
あなたの大事なお家をしっかり守れるよう、適切に情報を調べていきましょう。